ある男の波乱万丈人生の幸せ追及日記 ~愛する息子に捧ぐ~

元役者で転職12回、結婚4回、50才過ぎて初子育てと、何かと波乱万丈な人生を歩んでいます。過去を振り返り、これからの人生の幸せを考えて行きます!

サービス業の師匠

 私が社会に出てからの人生を振り返れば、何かと紆余曲折があったと思います。

 

 若い頃は役者として食べていくという夢を追いかけて、小さな事務所に所属するまでに至るも、結局は途中であきらめてしまいました。

 

 後悔が全くないかといえば、それはもちろんウソになりますが、今思えばそれはそれで貴重な経験させてもらいましたし、「後悔先に立たず」なわけですし、とてもいい思い出です。

 

 若い頃は考えられないくらい自己中心的な思考で、何かいつも斜に構えて世の中をバカにしていました。

まぁそんな人間でしたが、父親が死ぬほど厳しかったのと、おばあちゃんっ子だったため、おばあちゃんを悲しませたくないという気持ちから、人様に迷惑をかけるようなことだけはしてこなかったのが幸いです。

 

 簡単に言えば売れてもないのに、強がって自分なりに精一杯のかっこつけだったんでしょうね、、。

 

 そんな感じでしたから、目上の人の話はすべて話半分でしか聞かない、何かアドバイスをもらっても信じない、この方が向いていると言われても自分でしか決めない等、ある意味自分の信念はあったのでしょうが、その間違った信念が私の人生をどんどん波乱万丈な方向へ進めていったのだと思います。

 

 ただその分、何かとフリーダムだったので、今よりも生き生きとしていた気はしますが、、、。

 

 よく「社会の歯車」なんて表現されますが、昔の私はその歯車になりたくない気持ちしか無く、役者という浮世離れしたものへ憧れていたのだと思います。

 

 もちろん役者の世界だって人と人とのつながりは大切ですし、よほど飛びぬけた才能でもない限り、そんな姿勢では永遠に仕事なんてもらえない世界です。

 

 当時の私は人に頭を下げるのも苦手でしたし、売れてもないのにプライドだけは一人前だったのかもしれません(あー。かっこ悪い、、、)。

 

 そんな人生を歩んできた私の本日の本題ですが、ある人との出会いがなければ今の私はないというくらい、私にとってはサービス業の師匠とも言える方のお話です。

 

 今から28年前のことです。

 

 当時私は23才。

事務所に所属して3年が経ち、前にもお話したように事務所の社長が時代劇の仕事ばかりを取ってくるのに嫌気がさし、私は人生で初めてこれぞ接客業という仕事を始めました。

 

 そのお店は全国チェーンのカフェ&バーの業態で、皆様もよくご存知のプロン〇です。

当時、新宿に新店がオープンするということで、そのオープニングスタッフのアルバイトとして入りました。

 

 接客業が初めての私には期待と不安が入り混じる状態でしたが、そのメンバーは主に大学生のアルバイトが中心だったので、フリーターであった私はシフト的にもお店に重宝され、いつしかアルバイトのリーダー格となっておりました。

 

 仕事自体も楽しく、同年代の仲間と定期的に飲み会を開くなどし、オープニングスタッフということでみんなの仲が良かった店でした。

また、コーヒーの香りが好きな私は、その香りの中で働けるというのも最高の魅力でした。

 

 その店舗ですが、当時の本社のスーパーバイザー職であったIさんという方が担当されていました。

私はその方から接客業のイロハをすべて教わったといっても過言ではありません。

 

 当時生意気であった私が、なぜかそのIさんの言うことにはきちんと耳を傾けていたのですが、今となってなぜだったのかと考えると、Iさんが私に対して興味を持ってくれ、その上すごく気にかけてくれたことが要因だったのかもしれません。

 

 私は後にも先にも年上の方にかわいがられたのはIさんのみで、本当に不思議な縁だったと思います。

 

 Iさんは私よりちょうど10才年上で、当時33才でした。

いつも店に来ると私を呼び、店の外から見た時の見苦しい点、店に入ってからレジに向かうまでの導線の見苦しい点、陳列の見苦しい点、スタッフのお客様に対応する際のおかしな点や改善点等を的確に私に教えてくれました。

 

 要はお客様目線という、接客業に一番重要な客観視の大切さですね。

 

 また、私はただ立っているだけでも偉そうに見えるらしく「お前は他のスタッフより見た目で勘違いされるから、少し大袈裟に見えるくらいに低姿勢を貫け」と指摘されました。

 

 たしかにIさんの指摘は的確で、そのだいぶ後に接客業ではない職種に就職した際、そこの社長に「何で君はいつも偉そうなんだ」と言われたことがあります。

 

 私は至って普通に立っていたり、座っているつもりなのですが、なぜかそう見えるらしいです。

現に今の会社の上長にもWEB会議の際に「〇〇さん。相変わらず政治家の何々大臣みたいですねぇ」とよく冗談で言われます。

 

 政治家が偉そうだということではなく、私の顔の作りもあるかとは思いますが、身なりがだらしないのが嫌な私は、髪型やスーツをカチッとして仕事をしているので、最近髪型をカチッと固めている人が少ない世の中ではある意味目立つのかもしれませんね。

 

 余談ですが、つい最近も博多駅近くで「めちゃくちゃスーツがお似合いですね。すごくきちんとされていますね」と知らないお兄さんに話しかけられびっくりしました。

 

 話を戻します。

 

 そのIさんの指摘のおかげで、私はその後の人生でも振る舞い方に気をつけるようになり、逆に見た目と違ってめちゃくちゃ低姿勢で好印象というイメージを持ってもらえるようになりました。

 

 もちろんそれ以外にも店舗運営で大事なことや、スタッフの管理、棚卸や売上管理なども、ただのアルバイトの私に惜しげもなく教えてくれました。

 

 その教えがあったからこそ、一番最初に就職した飲食店で入社半年ほどで店長に抜擢されましたし、接客業の延長線上にあるホテルの仕事でも非常に役立ちました。

 

 生意気だった私が、この教えに関しては一切生意気な口答えをせず、Iさんの言う事をきちんと守ったのも、もちろんIさんの人柄が大きいかと思いますが、将来の私の行く末を見越しての予習だったのかなとも感じます。

 

 当時きちんとしたお礼が出来なかったので、この場を借りてお礼を申し上げます。

 

 「Iさん。お元気ですか?私が今年52才になるってことは、Iさんは62才ですね。定年され第二の人生を満喫していらっしゃるか、再就職されてまだまだ現役として活躍されていらっしゃるかと思います。当時役者になると言っていた私でしたが、今では立派までとは言えませんが、いち社会人として何とか頑張っております。現在の私があるのもIさんのおかげです。仕事で何かある度にIさんから教わったことを未だに思い返すがことも多いです。本当にありがとうございました」。

 

 私も長年接客業に携わってきましたが、いい教えを誰かに出来ているのかな??

 

 いい師匠がいたわけですし、出来ていると思いたいです!

 

 

 本日も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!