ある男の幸せ追及と子育て日記

元役者で転職15回、結婚4回、50歳を過ぎて初子育てと、何かと波乱万丈な人生を歩んでいます。子育てや所感を中心に人生の幸せを追求していきます!

夢と希望もタイミングがすべて!?

 今回は最近私が残念に感じている話をお伝えさせて頂きます。

 

 プロフィールでもお伝えしている通り、私は過去にアルバイトを除き12社の転職経験があります。

 

 以前その理由もお伝えしましたが、役者以外なら何でもいいやという軽い気持ちで門戸の広いサービス業を選び、なんだかんだで肌が合ったのか、その後の転職でも接客業を中心に携わってきました。

 

 そのサービス業を極めたのかといえば極めたとは言い切れませんが、おかげさまで私も宿泊業のひとつの節目である支配人まではやらせていただきました。

 

 今はその経験を営業に活かし、別な角度からホテルへ貢献しています。

 

 自分で自分を振り返ると、何かが人よりも秀でていた訳でもないですし、昇格出来た明確な答えは出ないのですが、働きながら自身に目標を課してはおりました。

 

 それは何かと言えば、常にお客様目線に立つようにする、誰よりも周りの状況を見てやるべき優先順位を決める、他のスタッフが現在行っている業務も把握し効率の悪い動きはしない等、至極当たり前のことを愚直にやってきたからだと思います。

 

 非常に基本的なことですが、意外とみんな自分の業務(作業)に夢中になり、周りを見ることを忘れるんですよね。

 

 はなからホテルマンを夢見て入社した訳でもない私でしたが、多少上り詰めれたのも運とタイミングがうまく重なった事が大きいかなと思います。

 

 もちろん自分なりには努力もしましたが。

 

 別な話になりますが、金沢の店で私が支配人時代にホテルは未経験で入社した社員の男性がいました。

ホテルに入る前はブライダルの仕事に従事しており、未経験ながらも常に前向きで、分からない点などは私にバンバン質問してきていました。

 

 あとは自身で試行錯誤して色々な方法を試すなど、常に職場やスタッフの環境を良くしたいと考えている等、非常に努力家でした。

 

 

 そんな彼を私は本社に昇格の推薦し、入社から異例の速さで彼はチーフに昇格しました。

チーフ昇格後も彼はさらに努力を続け、その1年後に私は再び昇格推薦を出して上げました。

 

 さすがにその時は「僕みたいなのがマネージャーに昇格して大丈夫なんですか?」と私に言ってきましたが、私は「努力しているのが伝わってくるし、面談時に注意した事もすぐに改善してくれてるでしょ」と言い、さらに「これから今以上に責任も生じてくるし、何かあれば俺が責任は取るから、そこは気にせず仕事に励んでね」と言いました。

 

 すると彼は嬉しそうに「はい!ありがとうございます!」と喜びました。

 

 今でも金沢店にはなくてならない存在として、日々業務に励んでくれています。

 

 なので彼の努力ももちろんですが、やはりすべてはタイミングなのかなと思います(今は業績悪化中で昇格稟議がなかなか通らないそうです)。

 

 

 前置きが長くなりましたが、今回のタイトルに関する話をさせていただきます。

 

 私が勤めている会社も新型コロナウイルスの影響もあってか、毎月有望な人材が自らホテル業の道を断っております。

 

 あくまで私の勝手な推測ですが、ホテル業に未来は無いと感じることも多いのではないかと思います(以前はどの店舗に行っても明るいスタッフが多かったのですが、昨年からどの店舗も裏では笑顔が減りました。私もそうですが、みんな一様に先が見通せない不安を抱えているのだと思います)。

 

 もちろん急激に業績が回復することはありえませんし、この先この業界自体が時代の流れに順応していくようにしなければ、今までのような旧態依然のスタイルであれば確実に淘汰されていくと思います。

 

 そこは経営陣の腕の見せ所なんですが、いかんせんホテル運営会社のトップって全くホテル経験が無い方が就くことが多いのも現状です。

なので現場から見れば「あれ?。あれ?」と思うような現場のオペレーションにそぐわない施策も多かったりもします。

 

 それとは別な理由もあるかと思います。

 

 それは、我々はシティホテルではなく宿泊特化型と言われる業態なので、入社してみて自分の描いていた職場の雰囲気や、望んでいた理想とのギャップに意気消沈して辞めていく方も多いです(シティも特化型も建物の雰囲気によってだいぶ華やかな仕事に見えますが、内情は泥くさい仕事ですしね。芸能界と似ていますね)。

 

 宿泊特化型のホテルに泊まったことのある方ならお分かりでしょうが、フロントに人がいない機会や、ずーっとパソコンの画面を注視していて館内に入っても気づかれないといったことはありませんか?

 

 それはなぜかと言いますと、ホテルって思った以上に事務作業が多いからです!

 

 予約や予約の変更(確実な予約のためにも、新規予約や変更があればシステムに即座に入力しないといけないため、この作業だけでも時間がかかります。たまにメモに書いてデスクに置いておく人もいますが、誤って他のスタッフがゴミだと思い捨てたりしたら、もうあとの祭りです)、電話でのお問い合わせ(長い方は異常に長く、30分以上つかまることもしばしば)、チェックインされたお客様からのフロントサービスの問い合わせやタクシーの手配、領収書作成、宿泊証明書作成、その日チェックインをされるお客様の予約の漏れが無いかのチェック、翌日以降のチェック、残室管理、清掃さんとのやり取り、清掃が終わった部屋のチェック、チェックイン後の会計処理等、少し上げただけでもこれだけの仕事があります。

 

 特にコロナ禍になり、売上が激減していることもあり、ホテルスタッフも本社からの休業要請を守らないといけなくなり、さらに少ない人員でオペレーションを回さなければなりません。

 

 例を挙げれば、今まで3人で行っていた事を2人でやらなければならず、休憩中も電話応対やチェックイン対応をせざるを得なくなっていて、思った以上に現場の負担が増えています。

 

 私も20年近くホテル業に携わってきましたが、こんなにひどい状況は初めてです。

 

 一時期GoToトラベルの話題で観光業界が世間に叩かれていた時期もありましたが、ホテルを運営している本社としては多少恩恵もあるかと思いますが、現場から言わせれば普段の事務作業に加えGoToのクーポン発行や説明、またそのことに関してお客様からのお問い合わせ等、さらにやる業務が増えたためオペレーションがより厳しくなっていて、現場からは悲鳴しか聞こえませんでした。

 

 確かに会社が存続すれば雇用は守られるのかもしれません。

ただ、役職なしのフロントスタッフの業界平均給与は15万円前後です(それも税込で、、、)。

とてもその給与で何としても頑張れとは私には口が裂けても言えません。

 

 ただそれでも好きだから頑張ろうという気持ちだけが、その人たちを支えているのです。

本当にありがたい限りです。

 

 GoToクーポンの話に戻します。

 

 クーポンでお金が絡めばお客様も躍起になりますし、時には心無いお客様に怒号を浴びせられたスタッフもその期間中は多々いました。

 

 本来であればGoTo事務局しか分からない内容なのに、コールセンターにかけるのを面倒くさがるお客様がホテルスタッフに聞いてくるのです(確かに私も何回か電話しましたが、まぁー本当に繋がらないです)。

 

 コールセンター経験のある私ですら、これはかなり人員を絞って対応しているか、あえて制限かけているなと疑うほどでした。

 

 昨年から今年にかけ、多くの同僚が辞めていきました。

その中には昨年春入社の新入社員も数名おります。

 

 接客が好きだからという理由でホテルを選び、お客様と楽しく会話をしながら自身もスキルアップしていきたいという夢を描き入社したかと思います。

 

 でも、その夢や希望が今回のコロナウイルスにより会社に打撃を与えたことで、色々なことが社員にとって悪い方向に向いてしまい、残念ながら打ち砕かれてしまったのです。

 

 ただひとつ言えるのは何事も「タイミング」です。

 

 私の人生もそうですが、人生には必ず色んな波があり、良いタイミング悪いタイミングがあるかと思います。

 

 私が今いる会社は宿泊業の中では社員満足度も高く、ホテル業界に多いパワハラやセクハラも非常に少ない会社です(残念ながら皆無とは言い切れませんが、9割以上は無いと言い切れます)。

 

 辞めて新しい夢を見つけるも良し、またしばらくしてからホテル業にチャレンジするも良し、辞めた直後は色々と不平不満もあると思いますが、また新しい夢と希望に向かって歩き出して欲しいです!

 

 本日も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!