転職に波乱はつきもの!?
前回新しい就職先が決まり、その事がきっかけで今の妻と出会い、現在家族3人で暮らしているわけですが、その会社に入社してすぐに起こった波乱についてお話しさせていただきます。
私が支配人として入社したホテルですが、スタッフの人柄も良く優しい方ばかりで、私を新しい支配人として快く受け入れてくれました。ただひとりを除いてですが。
そのひとりは女性の方で、社歴もかなり長く、当時で私の1つ上の44才の方でした。
その女性はチーフの肩書があり、私が入社するまでは専務取締役がおり、私のポジションを専務が代行しておりましたが、事実上本館をまとめていたのがその女性スタッフです。
最初は普通に会話もしておりましたが、会う回数を重ねるごとに何か態度が変わってきます。
「何でだろう?」と思っていた私でしたが、ある日彼女から突然反逆の狼煙が上がります。
それは今後の運営上での決めごとの際に起こります。
彼女が考えていた事と私の考えが異なり、彼女の意見を聞いている時でした。
彼女「まぁー何だかんだいっても、さぞかし偉い支配人様の意見に私は従うしかないですよ」と言い出します。
え?と急な反抗的な言い方にびっくりした私は「ちょっと〇〇さん。言い方に皮肉が入ってませんか?」
彼女「だって私の上司だし、偉いといって何か問題ありますか?」
私「さぞかし偉いとか支配人様とか完全にバカにしてる言い方じゃないですか!」
彼女「はいはい。気を悪くされたならすいませんね!」
私「・・・。」
彼女「だって、だって、私なんかこの会社に十数年もいるのに、あの社長は何を考えているんだろうか」と言ったその後急に本音を吐露します。
彼女「あんたみたいなどこの馬の骨(なかなか生きていて言われない台詞だと思いますが、私は最初の妻のお義父さんと、この彼女で2回目です、、、)とも分からないやつが、急に支配人として来るし、こっちはずっとこの会社で頑張ってきたのに訳が分からない!」
と言い出すではないですか。
さすがに私も頭に来ます。
私「だったらあんたが直接社長に言えばいいことだろ!、別に自分だって応募して社長が支配人として採用するという流れで支配人職に就いただけで、あんたの上司になりたくてなった訳ではないんだよ!」
続けて「別に俺はあんたが支配人でもいいと思うよ!社長に相談しようか?、あんたが支配人として働きたいならなぜ今まで社長や専務に言わなかったんだよ」
すると彼女はこう言います。
「あー聞きたくない聞きたくない。それ本音かね。私をバカにするのもいいかげんにしてよ!」
私「バカになんかしてないよ、今から社長に連絡しようか?」
彼女「いえいえ結構でございます!そんなまた無理して」
私「・・・。」
うーん何なのでしょうこれは。
どの会社もそうですが、大企業は知りませんが、中小等の会社でポジションが上がらなかった人にはそれなりの訳があると思います。
確かに男性女性問わずマネジメントはもちろん可能だと思います。
だけど、そんな感情をむき出しにした態度を取るような方にマネジメントは不向きかなと個人的には感じます。
その彼女は独身で、親の介護もやっていると後からスタッフに聞きました。
結局彼女は「介護に専念したい」という理由で、後日退職していきました。
あとから本館のスタッフに聞いたのですが、彼女は非常に頑固で、接客や事務処理の仕方を自分のやり方でみんなが行わないと一気に不機嫌になって説教をしていたそうです(なんか日頃の憂さ晴らしをしていたのかもしれないですね)。
あくまで推測ですが、私のような輪を大切にする柔和なスタイルは嫌う人からはとことん嫌われますし、そういう人は仕事が出来ないという先入観を持たれもします。
でも、恐怖政治、独裁政治のようなスタイルは現代には合わないと個人的に思います。
職場は様々な性格の集まりですし、その人の良い個性はどんどん生かすべきですし、そこがその人のやりがいにつながると私は信じています。
確かに大手などはマニュアルが存在し、チェーンの統一化を図ります。
ただ地場で長年営業してきたホテルですから、小さい規模ならではの個性を生かし、温かい接客を行ったらいいのではと、私は思っておりました。
その女性は事務作業こそ早いものの、温かい接客とはほど遠い紋切り型の接客でした。
例えば
お客様「すいません。ここに行きたいんですが、どうしたら行けますか?」
彼女「あーここですね。それはすぐそこのバス停から乗れば行けますよ!」
んー、これじゃお客様も聞いたはいいがその後の行動に困りますよね。
正しいかどうかは別として私なら
「かしこまりました、ご案内いたします。こちらに行くにはバスに乗って行かれるのが一番良いかと思います。そのバス停でございますが、まず玄関を出られて右に曲がります。そうしますとその道をまっすぐお進み下さい。そうすれば大体150mくらいお進みいただくと左手にバス停がございます。歩いて大体2、3分の距離でございます。バスは〇番と〇番のどちらかであればどちらも目的地へ参ります。バスにお乗りになられてから目的地までは20分ほどの所要時間でございます」と相手の立場に立った言い方をします。
福岡のホテルも当時はオープンラッシュで(今も続いていますが)、より一層競争が激しくなってきていましたし、旧態依然の接客だった彼女は遅かれ早かれ淘汰されたのかもしれません。
もちろん介護は介護で毎日大変だったのかもしれません。
でも家庭と職場は切り離して考えないと周りのスタッフに迷惑をかけてしまいます。
彼女が支配人になれなかったのも、社長がそういう性格を知ってのことだったんだと思います。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」って本当に良い言葉だとつくづく思います!
本日も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!