寮長よ、さようなら! ~新たなステージへ~
さて前回の続きです。
私にとっては天職だと思っていた寮長の仕事を、妻と意見の相違から転職活動を始めます。
前回お話した輪島塗の漆器を製造販売する会社の面接に落ち、他の会社も書類選考すらなかなか通過しない私に1本の電話が入ります。
以前もこのブログで少し触れさせていただきましたが、その主はこの寮に来る前にいた会社の同僚からでした。
彼には研修時にお世話になったのですが、彼の前職が期間こそ私とは被っていないものの同じホテルにいたり、お互いが離婚経験者という共通点を持っていたため、短い間でしたが非常に意気投合しました。
私が前職のホテルを辞める時も色々と話をしてくれ、辞める直前まで相談に乗ってもらっていました。
その後、彼もその会社が嫌で転職し、転職エージェントからお勧めを受け、実際半信半疑で面接を受けたところ、とても良い会社に入社出来たと思ったようです。
その時、私の事を思い出してくれたようで、私が今は何をしているか分からないけど、この会社ならお勧め出来そうだし、一度連絡してみようと思ってくれたそうです。
その心遣いありがたいですね。
そんな彼からの電話内容は、現在彼が転職した先のホテルで一緒に働きませんかという話でした。
ちょうど店舗拡大をしている時期で、即戦力として働ける人材を会社が探していたようでした。
ただ、私も宿泊業界が経験上一番長いのは長いですが、この業界はいかんせんあまり人に恵まれた印象が無かったので、やはり躊躇する気持ちもありましたが、彼曰く「前の会社とは大違いですよ!本当にいい人ばかりだから、僕を信じて下さい!」と。
もちろん彼の人柄は分かっていましたし、嘘を言うはずもありません。
それとまず一番に早く就職先を見つけ、妻を早く気持ち的に楽にさせて上げたいという気落ちが勝り、その話を引き受けました。
ただびっくりだったのが着任先です。
その場所が石川県金沢市の店舗でした。
妻の気分転換に北陸旅行に行き、そのあと輪島塗の漆器製造の会社で面接を受け、まそのあとホテルでもまさかまさかの石川県の話が出るではないですか。
そこはさすがに妻とふたりで「こんな事ってある?」と驚きを隠せませんでした。
私には何も縁もゆかりも無い地ですが、その時ばかりは何かの強いご縁が働いたとしか思えませんでした。
3度目の正直ってやつですね。
また、その金沢に着任して1年後にまさかまさかの子供が誕生したわけです!
これは本当にご縁以外の何物でもないと確信しました。
現在その息子も1才10ヶ月になり、大きな病気もせずにすくすくと育ってくれています。
今はまだ言葉も話せませんが、息子に物心がつくようになったら、機会を設け家族で北陸旅行に行き、自分が生まれた町を見せてあげたいなと思っています。
4回目の結婚でようやく家族が出来た私。
天職と思っていた仕事でしたが、愛する妻とかわいい息子がいてこその幸せです。
自分に取って大事なもの(仕事)を手放した事で、本当に子供という大事なものに巡り合えました。
今回の一連の流れは私に新たな幸せを見せてくれる、そんな流れだったのかもしれません。
妻の妊娠が分かり、病院に行き、エコー写真を見てクリオネのような子がどんどん人の形に変わる様子は非常に神秘的なものでした。
順調にお腹の中で育つことを祈り、お互いがドキドキしていたこと。
妻の運動も兼ね、あちこちの公園で散歩をしたり、また安産祈願の参拝に行ったり、男の子かな女の子かなとか色々妄想したり、おむつや子供服を見て回ったり、ベビーカーやチャイルドシートの準備をしたりと、誕生を待つために過ごした時間は今思い出しても穏やかで優しい時の流れでした。
そして妻が出産時の痛みに耐えながら頑張ってくれたおかげで、何事もなく無事元気に産まれました。
その瞬間はうれしくて涙が溢れ出てきました。
まだ目も見えてない息子が小さな小さな身体で一生懸命動く姿は未だに忘れられません。
それを見た私は「ついに父親だぞ。お前」と自身を戒めた記憶もあります。
今もその会社に勤めている私ですが、元でもあり現同僚でもある彼に改めて感謝したいと思います。
昨年その彼も再婚が決まり、幸せに暮らしています。
お互いこれからも頑張りましょう!
それと別なお話ですが、元々息子に私が歩んできた歴史を伝えたくて始めたブログですが、本日の段階で現職に到達しました。
本日で50日連続投稿となり、長かったようで早かった気がします。
仕事と子育てをしながらの投稿だったので、平日の夜に下書きを作成したり、休日の空いている時間で作成したりと、時にあたふたした事もありましたが、このような個人的なお話に興味を持ってくださる方もおられ、私自身が一番びっくりでした。
あえて公開ブログにする事で、3日坊主になりがちな自身に発破をかける事が出来たと思います。
このような個人的内容で、またどこの誰かも分からないおじさんのブログを読んで下さり、誠にありがとうございます。
この場をお借りして深くお礼申し上げます。
駆け足で書き進めたブログなので、これからも深堀出来るところは深堀していきたいですし、投稿は続けていきたいと思います。
本日も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!