まさかの3度目の結婚!?
某ホテルチェーンの業務委託を終えた私はしばらくリフレッシュのためにのんびり過ごしておりました。
今度は何をしようかなと色々考え、ひとまず短期派遣で印刷所の営業の仕事に就きました。
業務は単調作業の繰り返しで、仕上がった印刷物を社用車で企業に届けるという仕事です。
仕事自体は可もなく不可もなくといったところで、短期の派遣だから勤まっていた感は否めません。
地元の企業を回るため、同級生に会うこともありましたが、その時私は36才で同級生も子育てに忙しい時期で、営業に回る時に少し話す程度の関係で、派遣が終了したと同時に会う事もなくなりました。
また契約期間満了した際にふと自身で楽しかった仕事の事を思い出しました。
それは旅行添乗員です。
もともと人見知りで照れ屋ではありますが、自身が役者を目指していただけあって、人前で自身のペースで話すのは得意なこともあり、ひとり舞台のようにお客様を楽しませるという意味でも自身に合っていたのかなと思います(ただ派遣添乗員の給料はかなり激安ですが)。
今回の添乗は日帰りツアーが多く、毎日お客様も入れ替わるため、緊張もありましたが結構楽しく仕事をしていたことを覚えています。
最初の頃は行程や立ち寄り先について真面目に話すのみでしたが、それだけではいまひとつ場が盛り上がりません。
回数を重ねるうちにコツも分かってきて、面白エピソード等を話し、朝からお客様の笑いを取ると1日皆様と楽しく旅行が出来るうえ、さらに時間厳守もしてくれることが分かりました。
まずボス格のおば様の小団体を探し、そこを攻めて(気にかけてもらう)いくトークを展開しました。
そうする事でボス格のおば様が私の見方となってくださり、頼んでもないのに周りを上手く誘導してくれるのです。
ツアーは本当に時間が重要で、行程表というものに従い、きちんとツアーを進めていかなければなりません。
その行程がひとつでも狂うと、あとの行程がすべて狂ってくるため、ひとつひとつの立ち寄り先の時間厳守が重要となってきます。
様々な性格の方が集まることもあり、結構時間通りに進まないことが多いのですが、日帰りツアーの場合はバスガイドさんもいないため私がひとりで取り仕切らないといけないのですが、そこでおば様方の援護射撃があると非常に助かるのです。
もちろん自身でも皆様を楽しませるよう努力はしました。
日々のツアーが終わってから自身の反省点を必ず振り返り、次はもっと楽しませようと新たなエピソードや観光情報等を頭に叩き込んでから次の添乗に臨みました(何でも努力って大事だなと感じます)。
日帰りでしたが九州の各地発や、四国発、関東発と様々なツアーに参加し、気付けば添乗中に必ずバスの運転手さんに感心される添乗員となっていました。
そんなある日のこと、九州の佐賀県発のツアーを連続でこなす日が続いた時に、添乗の派遣会社から私に連絡がありました。
「今度その行程に初めて参加する新人添乗員さんがいるから、出発前日の夜に宿でおおまかな流れを教えて下さい」と。
私は「かしこまりました」と電話を切り、連日泊まっていた佐賀の旅館に戻りました。
旅館に戻ってしばらく経ち、私の部屋に人が訪ねてきました。
「〇〇から新しく派遣された〇〇です、宜しくお願いします」
「行程について教えてくれるとお聞きしたのですが、今よろしいですか?」
私は「ああ聞いております、どうぞどうぞ」と部屋に迎い入れました。
迎い入れたその時は、まさか今後この人と結婚に至るとは夢にも思っておりませんでした。
また次回お話出来ればと思います。
本日も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました!